テニスに効く筋トレ完全ガイド|パフォーマンスを最大化し、怪我を防ぐ科学的トレーニング法

アスリート
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こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。

~テニスと筋トレは切り離せない関係~

テニスは一見すると「技術と戦術」が重視されるスポーツに思われがちですが、実際には筋力・瞬発力・持久力・柔軟性といった身体的要素も極めて重要です。とくに現代テニスではラリーのスピードやパワーが増し、フィジカルの差が勝敗を分ける場面が多くなっています。

この記事では、テニスの競技特性を踏まえた筋トレの意義やメニュー例、注意点などを、科学的知見に基づいて解説します。ジュニアからシニア、プロを目指す選手、趣味のプレーヤーまで、すべてのテニス愛好家に役立つ内容です。

テニスにおける筋トレの役割とは?

プレースタイルと筋力の関係

テニスは、ストローク・サーブ・ボレー・フットワークといった多彩な動作を繰り返す全身運動です。特に次の筋力はテニスのパフォーマンスと直結します。

下半身の筋力:クイックなフットワーク、ストップ&ダッシュに不可欠

体幹筋群:スイングの安定性や回旋動作のパワーを生む

肩周り・前腕の筋力:サーブやスマッシュの威力と耐久性に関与

筋力強化によるケガ予防

筋トレは単なる「パワーアップ」のためだけでなく、関節の安定性向上・腱や靭帯の強化にもつながります。これにより、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)や膝のオーバーユース障害などの慢性障害のリスクを低減できます。

年齢とともに重要性が増す筋トレ

40代以降では筋力の自然減少(サルコペニア)が始まります。年齢を重ねてもパフォーマンスを維持するには、筋トレによる筋量維持と神経系の活性化が不可欠です。

テニスの動作特性から考える必要な筋力

加速・減速・方向転換

テニスではコート内を瞬時に動く必要があり、加速→減速→切り返しの連続です。この動作には主に以下の筋群が関わります:

大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群:ダッシュとストップの両方に必要

ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋):瞬発的なジャンプ動作

内転筋・中臀筋:サイドステップや片脚動作の安定性に寄与

回旋力(ローテーション)

ストロークやサーブの威力には体幹を中心とした回旋力が欠かせません。

鍛えるべき筋群:

腹斜筋・腹横筋:体幹の回旋と安定

広背筋・僧帽筋:スイングの引き動作

肩甲帯周囲筋(ローテーターカフ):肩の保護と力の伝達

テニスプレーヤー向け筋トレメニュー例(週2〜3回)

【ウォームアップ】

ダイナミックストレッチ(股関節、肩関節中心)

ジャンプロープ:30秒×3セット

【下半身】

スクワット 10回×3セット 膝が前に出すぎないよう注意
ブルガリアンスクワット 8回×2セット/脚 片脚の安定性強化に効果的
ヒップスラスト 12回×3セット 臀筋の爆発的パワー強化

【体幹】

プランク+ツイスト 30秒×3セット 回旋動作を意識して行う
メディシンボールスロー(回旋) 10回×2セット 壁に向かって回旋して投げる

【上半身・肩】

チューブ外旋・内旋 各10回×2セット ローテーターカフ強化
プッシュアップ 10〜15回×3セット 肩甲帯と体幹の連動を意識

実戦に活きる筋トレの工夫

競技特異性を意識する

テニスに特化した筋トレでは、「動作に近い形で筋力を発揮する」ことが大切です。たとえば、

・片脚立位での体幹トレーニング(実際のストローク中も片脚動作が多い)

・回旋と反射的な動作を組み合わせる(メディシンボール投げなど)

シーズン期ごとの筋トレ戦略

オフシーズン :筋肥大・筋力向上のベース作り
試合直前 :爆発的パワーや俊敏性の強化(プライオメトリクス)
シーズン中 :メンテナンス重視。軽負荷・短時間で神経系の刺激を継続

筋トレと有酸素・テニス練習との組み合わせ方

同日にやる場合:筋トレ→テニス練習の順が基本(筋トレで神経系が刺激され、その後の動きが良くなる)

週に3〜5回テニスをする人:筋トレは週2回、短時間集中型(45分以内)でOK

筋肉痛が出た時:無理にラリーしない。回復を優先しよう

よくある疑問Q&A

Q1. テニスだけじゃ筋力はつかないの?

A. テニスは俊敏性・持久力は鍛えられるものの、筋肥大や最大筋力の向上には限界があります。意図的に負荷をかける筋トレが不可欠です。

Q2. 体を大きくすると動きが遅くなるのでは?

A. 目的を「筋肥大」ではなく「パワーと神経の伝達効率アップ」に置けば、筋量増加=鈍重になる心配はありません。爆発的な力を素早く出す神経系トレーニングがカギです。

まとめ:テニスにこそ筋トレを

テニスはテクニックと戦術のスポーツであると同時に、フィジカルを土台とした総合力の競技です。筋トレを正しく行えば、パフォーマンスは劇的に向上し、ケガのリスクも減らせます。

「筋トレ=筋肥大」というイメージは時代遅れ。
テニスに必要なのはスピード、爆発力、安定性です。

あなたのプレーを一段上へ引き上げるために、戦略的な筋トレ習慣を、今日から始めてみませんか?

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