セロトニンとは?幸せホルモンと腸内環境の深い関係|メンタル改善のための6つの習慣

健康
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こんにちは!
トレーナー育成講師の井上です。

最近なんとなく気分が沈む…それ、セロトニン不足かもしれません。

「最近、やる気が出ない…」
「理由もなくイライラしたり落ち込んだりする…」
「寝つきが悪い、朝起きても疲れが取れない…」

こんな悩みを抱えている方、実はとても多いのです。
もしかするとその不調、「セロトニン不足」が関係しているかもしれません。

セロトニンは、感情や行動をコントロールする“幸せホルモン”とも呼ばれ、私たちのメンタルや睡眠、食欲、集中力に深く関わっています。

そして驚くことに、このセロトニンの約90%は腸内で作られているのです。

つまり――
「腸を整えることが、心を整える近道」とも言えます。

本記事では、セロトニンの基礎知識から腸内環境との関係、食事・運動・生活習慣による実践的な改善法までを詳しく解説します。

セロトニンとは?

セロトニンは、「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質です。
感情を安定させたり、精神的なバランスを保つうえで欠かせない存在です。

他のホルモンとの違い

・ドーパミン:快楽ややる気、興奮を感じるときに分泌

・アドレナリン・ノルアドレナリン:緊張やストレスに反応して分泌

・セロトニン:これらの興奮系ホルモンを“整えてくれる”ブレーキ役

セロトニンの分泌が多いと、「やりがい」「安心感」「日々の充実感」が高まります。
逆に、分泌量が少ないと、うつ症状や情緒不安定、摂食障害につながることが分かっています。

セロトニンの90%は「腸」で作られている

意外に思われるかもしれませんが、セロトニンの多くは腸内で作られます。
腸は単なる“消化器官”ではなく、第二の脳(腸脳相関)と呼ばれるほど、メンタルに影響を及ぼしています。

腸の主な役割

・栄養の吸収(空腸で多くの栄養素を吸収)

・免疫システムの構築(白血球やキラー細胞の生成)

・腸内細菌バランスの維持(善玉菌・悪玉菌・日和見菌)

腸内環境が悪化すると、

  1. セロトニンの生成が減る
  2. 免疫力が落ちる
  3. 栄養吸収がうまくいかず、代謝が低下
  4. 脳に悪影響を与える(腸脳相関)

つまり、メンタルを整えるためには、まず腸内環境を整えることが最優先になります。

精神疾患と性格の関係性|「根性がない」は大間違い

うつや摂食障害を経験する方に対して「甘え」「根性がない」と言うのは絶対NGです。
多くの場合、その方の性格はむしろ真面目・責任感が強い・美意識が高い・優しすぎるといった傾向があります。

だからこそ、セロトニンの分泌が減るような生活環境に敏感に反応し、精神的な症状が出てしまうのです。

セロトニンの生成メカニズム

腸内でセロトニンが作られても、そのままでは脳には届きません。
脳に届くためには、「5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)」という前駆体の形で血液脳関門を通過し、脳内でセロトニンへ変換されます。

この5-HTPの材料になるのが、必須アミノ酸「トリプトファン」です。
つまり、腸内環境とトリプトファンの摂取が、セロトニン分泌に直結するのです。

セロトニンが少ないと睡眠にも影響が…

セロトニンは、夜になると「メラトニン」という睡眠ホルモンに変換されます。
このメラトニンが不足すると、不眠や寝つきの悪さが出てきます。

さらに…

・夜遅くのスマホ・PC使用

・夜勤や昼夜逆転の生活

・就寝直前の筋トレ

こうした習慣は体内時計(サーカディアンリズム)を狂わせ、自律神経が乱れます。
その結果、セロトニンもメラトニンも分泌しづらくなり、メンタルバランスが崩れていきます。

セロトニンの分泌を促す6つの習慣

セロトニンの分泌を意識するのであれば、下記をご参考ください。

① 腸内環境を整える

発酵食品(納豆・キムチ・味噌など)を摂る

食物繊維(野菜・海藻・豆類)を意識する

腸を「空っぽ」にする時間も大切(空腹時間をつくる)

② トリプトファンを摂る

大豆製品、乳製品、バナナ、ナッツ、卵、鶏むね肉などが豊富

③ 質の良い睡眠をとる

夜はスマホやPCのブルーライトを避ける

できるだけ決まった時間に寝る・起きる

睡眠中のメラトニン分泌が、セロトニンにも好循環を生む

④ 炭水化物を適切にとる

過度な糖質制限はNG!特に女性はセロトニン分泌が少なめ

食事制限は情緒を不安定にするリスクがある

⑤ 運動をする(特にリズム運動)

ウォーキングやジョギング、ダンス、エアロビクスなど

一定のリズムで体を動かすことがセロトニンを促す

⑥ 日光を浴びる(特に午前中)

午前中に15分以上、自然光に当たるのが理想

太陽の光がセロトニン分泌を直接的に促す

甘いものとセロトニンの関係|過食や情緒不安定とのつながり

甘いものを食べると、血糖値が急上昇し一時的にセロトニンが分泌されます。
しかしその反動で血糖値が急降下し、情緒の不安定や罪悪感、再過食へとつながることも。

これは、「血糖値のジェットコースター現象」とも呼ばれ、
過食や拒食、気分の落ち込みを繰り返す摂食障害の原因にもなり得ます。

まとめ|セロトニンを整えることが心と体の健康の第一歩

セロトニン不足は、「心の問題」ではなく「体の問題」です。

セロトニンを増やすための基本

  1. 腸内環境を整える
  2. トリプトファンを摂る
  3. 睡眠の質を上げる
  4. 炭水化物を食べる
  5. 運動する
  6. 日光を浴びる

これらの生活習慣を整えることで、メンタルの不調は改善の方向へ向かいます。

「心が弱いから」ではありません。
真面目で、責任感が強くて、頑張りすぎてしまう人ほど、セロトニン不足になりやすいのです。

不安定な時こそ、「生活を整える」ことが最も大切なケアなのかもしれません。

※本記事は、健康・栄養・トレーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断・治療を目的としたものではありません。
症状や体調に不安がある場合は、必ず医師や専門家にご相談ください。

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著者
トレーナー育成講師

運動 × 栄養 × 体づくりの専門家
ブログ記事200本以上を執筆し、
正しい知識をわかりやすく発信中。

保有資格
・NESTA-PFT
・NSCA-CPT

経歴・活動
・パーソナルトレーナー
・リラクゼーションセラピスト
・トレーナー養成スクール講師
・トレーナーアカデミー講師
(年間500回以上の講義)
・転職キャリアアドバイザー

実績
・トレーナー300名以上育成
・SNS総フォロワー数 20,000人以上
・新R25に掲載実績あり
https://r25.jp/articles/928885030159646720

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