こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。
三段跳びは、走力・跳躍力・リズム感を融合させた陸上競技の一つです。
ホップ・ステップ・ジャンプという3段階の動作をスムーズかつ爆発的に行うためには、下半身の筋力だけでなく全身の連動性が求められます。
本記事では、三段跳びに必要な筋力と、それを効果的に伸ばす筋トレ方法を詳しく解説します。

三段跳びの動作と必要な筋力
三段跳びは以下の3フェーズに分かれます。
- ホップ:助走からの勢いを利用して片足で踏み切る
- ステップ:同じ足で着地し、そのまま反対足へ大きく跳ぶ
- ジャンプ:反対足で踏み切り、最終跳躍で距離を伸ばす
この動作には次の筋肉群が重要です。
- 大腿四頭筋(太もも前):踏み切り時の爆発的パワー
- ハムストリングス(太もも裏):着地衝撃の吸収と股関節伸展
- 臀筋群(大臀筋・中臀筋):加速と踏み切りの推進力
- 下腿三頭筋(ふくらはぎ):地面を蹴る瞬間の反発力
- 体幹筋群(腹直筋・腹斜筋・脊柱起立筋):空中姿勢の安定
- 肩甲帯・上半身筋群:腕振りによる推進補助
三段跳びに効果的な筋トレ種目
1. スクワット(ジャンプスクワット含む)
- 目的:大腿四頭筋・臀筋群の強化
- ポイント:深くしゃがみ、立ち上がる際に爆発的に力を発揮。ジャンプスクワットは瞬発力向上に最適。
2. ブルガリアンスプリットスクワット
- 目的:片脚での踏み切り動作に近い筋力強化
- ポイント:膝がつま先より前に出ないよう注意し、ゆっくり下ろして素早く立ち上がる。
3. デッドリフト(ルーマニアンデッドリフト含む)
- 目的:ハムストリングス・臀筋群の強化
- ポイント:背中を丸めず、股関節から前傾して動作する。
4. カーフレイズ
- 目的:ふくらはぎの爆発力
- ポイント:高くつま先立ちし、ゆっくり下ろす。片脚で行うと効果アップ。
5. ボックスジャンプ
- 目的:踏み切り瞬発力と膝関節伸展パワー
- ポイント:静止状態からジャンプし、高さよりも素早い地面反力を意識。
6. メディシンボールスロー
- 目的:上半身と下半身の連動性強化
- ポイント:腕振りのタイミングを意識しながら全身で投げる。
トレーニングメニュー例(週2〜3回)
種目 | セット数 | 回数・時間 |
---|---|---|
ジャンプスクワット | 3 | 10回 |
ブルガリアンスプリットスクワット | 3 | 各脚10回 |
ルーマニアンデッドリフト | 3 | 8〜10回 |
カーフレイズ | 3 | 15〜20回 |
ボックスジャンプ | 3 | 8回 |
メディシンボールスロー | 3 | 10回 |
- インターバル:1〜2分
- 順番:瞬発系 → 筋力系 → 体幹・補助系の順が効果的
- 期間:8〜12週間を目安に負荷を徐々に増加
ケガ予防とコンディショニング
三段跳びは着地衝撃が大きく、膝・足首・腰を痛めやすい競技です。筋トレと同時に以下のケアも重要です。
- ストレッチ:ハムストリングス・臀筋・ふくらはぎ・股関節周囲を入念に
- 体幹トレーニング:プランク、サイドプランクなどで姿勢安定力を強化
- フォームチェック:動画撮影で踏み切り角度や着地姿勢を確認
- リカバリー:筋トレ後は十分な休養と栄養補給を
まとめ
三段跳びは「走る力 × 跳ぶ力 × リズム感」を融合させた総合力競技です。
記録を伸ばすには、単に下半身を鍛えるだけでなく、体幹・上半身・連動性までバランス良く鍛えることが重要です。
筋トレを継続的に行い、技術練習やケアと組み合わせることで、より高く、より遠くへ跳ぶパフォーマンスを実現できます。
※本記事は、新R25に掲載された実績を持ち、トレーナー養成スクールの講師としても活動する井上裕司が監修しています。
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