こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。
~ダイエットを始める前に知っておきたい大切なポイント~
ダイエットを始める前に、誰にでも当てはまる「正しい方法」など存在しないことを、まず知っておいてほしいと思います。
やみくもに体重を落とすことが、本当に健康につながるのでしょうか?
ここでは、ダイエットを始める前に注意すべきポイントについて解説します。

痩せてはいけない人がいる
● BMI(体格指数)のチェックを忘れずに
BMI(Body Mass Index)は、
体重(kg)÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
で計算されます。
一般的に、BMI22が「標準」とされており、それより低いと「痩せ型」、高いと「肥満傾向」となります。
→ BMI18.5以下の人は、ダイエットを避けるべき!
特にBMIが18.1以下になると、続発性無月経(生理が止まってしまう状態)などのリスクが高まることがわかっています。
「これを知っても、なお痩せたいと思いますか?」
摂食障害のリスクにも注意
過度なダイエットは、摂食障害の引き金になります。
これは、食事のコントロールが自分でできなくなってしまう精神的な障害です。
特に、「もっと痩せたい」「食べるのが怖い」といった気持ちが強くなっている方は要注意です。
体脂肪率がすでに低い人もNG
女性の場合、体脂肪率が22%以下であれば、それ以上の減量は注意が必要です。
この状態でさらに痩せようとすると…
・無月経
・骨減少症(骨密度の低下)
といった健康リスクが高まります。
● 骨減少症のリスクは若い時の体型にも関係
40歳〜74歳の女性749名を対象とした研究では、
20歳の時点と現在のBMIがどちらも18.5以下だった人は、骨減少症のリスクが高かったと報告されています。
流行りの短期ダイエットには要注意
糖質制限などの「流行りのダイエット」は、短期での体重減少が可能ですが、注意点も多くあります。
● 糖質制限ダイエットの正体
体重がすぐに減る理由は、筋肉内のグリコーゲンと、それに結びついている水分が減るだけだからです。
つまり、本質的な脂肪燃焼ではない可能性が高いということ。
しかも、糖質を極端に制限し続けると、
・エネルギー不足による代謝低下
・筋肉量の減少
・生活の質の低下
といった問題も起こりやすくなります。
● 短期ダイエットは一時的ならOK
一時的な目標(イベントなど)のために短期的に取り入れるのは一つの手です。
ただし、長期的に続けるものではないことを理解しておきましょう。
ダイエットは「継続できるか」が最重要
どんなダイエット法であれ、継続できなければ意味がありません。
無理な食事制限や極端なカロリーカットは、結局リバウンドにつながります。
大切なのは、
・バランスの良い食事
・適度な運動
・ストレスの少ない生活
これらを「習慣化」することです。
「体重を減らす」ことが目的ではない
「痩せたい!」という思いからダイエットを始めた人のうち、長期的に体重を減らせた人は意外と少ないというデータがあります。
ある研究では、
5年後には50%以上の人がダイエット前より体重が5kg以上増えていたという報告もあります。
つまり、体重を減らすことを「目的」にしてしまうと、かえって失敗しやすいのです。
ダイエット成功の本当のカギとは?
◎「生活習慣の改善」を目的にする
・食事内容やタイミングの見直し
・運動習慣の確立
・質の良い睡眠
・ストレスのコントロール
これらを続けた結果として、体重が自然と減ったという状態が理想です。
体重計に縛られない生活を
毎日体重計に乗って、一喜一憂していませんか?
この行為が脳の報酬系を過剰に刺激し、ストレスや食欲の乱れを引き起こす原因にもなり得ます。
→ 思い切って体重計から離れてみましょう!
その代わり、美味しく・楽しく食事をすることに集中する。
そのほうが食欲も自然と安定し、健康的なダイエットに近づくことができます。
「嫌いなものを我慢して食べる」ではなく、
「美味しいと感じるものを、栄養バランスを意識して選ぶ」ことが、継続の秘訣です。
まとめ:まずは正しい知識を持つことから
今回は、ダイエットを始める前に知っておくべき注意点をお伝えしました。
・痩せすぎは危険
・無理な糖質制限はNG
・継続可能な生活習慣づくりが最優先
・「体重を減らす」が目的ではなく「健康的な生活」が目的
このように、まずは正しい知識を得ることが、失敗しないダイエットへの第一歩です。
こんな方に読んでほしい記事でした!
・ダイエットを始めようか悩んでいる方
・健康的に痩せたいと考えている方
・摂食障害やリバウンドが心配な方
ご相談も受付中!
「自分に合った方法が分からない…」という方は、お気軽にご相談ください。
※本記事は、健康・栄養・トレーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断・治療を目的としたものではありません。
症状や体調に不安がある場合は、必ず医師や専門家にご相談ください。
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