SIBO小腸内細菌異常増殖症。ぽっこりお腹の対策。

こんにちは!
パーソナルトレーナーの井上です。

今回はぽっこりお腹について考えてみました。

特にSIBOについてです。

SIBOは小腸内細菌異常増殖症の略称です。

本来、腸内細菌があるべき場所ではない部分に大量に増殖してしまい、身体に害を及ぼすような状態になってしまう。

これは、詳しく検査をしないとはっきりは分からないのですが、もしかしたら意外と多いのではと思うわけです。

ぽっこりお腹でお悩みの方は特に、このSIBOの存在を理解しておくことは大事だと思いますので、お話していこうかと思います。

SIBO 小腸内細菌異常増殖症

まず、腸内細菌は

小腸に約1万個
大腸に約100億個~1兆個

存在しているのですが、これが本来あるべき場所ですね。

この小腸の中に異常に増殖してしまっていることを小腸内細菌異常増殖症といいます。

検査では、呼気ガス検査を行い、ガスの発生度合を観察し、SIBOであるかどうか判断できます。

この検査は金額が高いらしいの気軽にオススメできるものではありません。

そもそも腸内細菌は、生まれるときの産道を通った後、初めて細菌に出会うと言われています。

つまり胎児の時は無菌状態ということです。

この産道を通って、出会った細菌が身体の中に定着していき、腸内細菌になっていく。

成長の過程でも、いろんなものを口に入れると思います。おもちゃとかですね。

それにも細菌がついているので、それを身体に取り入れて定着していき、腸内細菌になっていく。

帝王切開で生まれた赤ちゃんと産道から生まれた赤ちゃんと比較した時の腸内細菌は、短期的ではありますが、違いがあるらしいです。

ただ、その後の過ごし方が重要みたいで、いろんなものに触れる。いろんなものを口に入れる。たくさんの菌と触れ合うことが重要とのことです。

ただ、コロナの時代は、なんでもアルコールなどで除菌してしまっていたと思います。

もしかしたら、腸内細菌を取り入れる種類や量が制限されてしまっているかもわかりません。

腸内細菌で大事なのは、多様性です。いろんな菌が身体の中にいるということが重要です。

腸内細菌の定着というのが、説によると生後10ヶ月で腸内細菌のバランスが9割決まると言われています。

この生後10ヶ月までにいろんな体験をしておくことが如何に重要か分かって頂けたかと思います。

腸内細菌のお仕事

腸内細菌はどのようなことをやってくれるのでしょうか?

腸脳相関って言われますよね?

腸内細菌で作ったものが迷走神経を通り、脳へ影響を及ぼすのではないかと言われています。

また、腸内環境と鬱との関係性もあるようです。

腸の方が脳よりも先に発達していき、腸の神経がかなり豊富であることから、脳と関係ありそうだ!って感じです。

腸内細菌は短鎖脂肪酸を生成してくれます。
脂肪の組織や交感神経に対して刺激してくれる短鎖脂肪酸。

身体の中に取り入れた食物繊維や、オリゴ糖などを発酵して、短鎖脂肪酸を作り出します。

本来糖質は、身体の中のアミラーゼ等の酵素で消化できるようになっているのですが、食物繊維やオリゴ糖は身体の中にある酵素では分解できません。

なぜかというとオリゴ糖は、
ブドウ糖、果糖、ガラクトースが結合してできているのですが、

αグリコシド結合であれば人間が持っている酵素で分解できるのですが、

食物繊維とオリゴ糖は、βグリコシド結合で結ばれています

βグリコシド結合は人間の持っている酵素では分解できません。ですので、腸内細菌で分解し、短鎖脂肪酸を作り出します。

C6以下の短鎖脂肪酸です。炭素が6個つながっている感じ。

元々脂肪はたくさんの炭素が繋がったもので、その中でもC6以下が短鎖脂肪酸と言われています。

C8~C10が中鎖脂肪酸。MCTと呼ばれるもの。

他にもホルモンを作ってくれます。PYYやGLP1ですね。

ホルモンの生成により、血糖値の急上昇を抑えたり、食欲の抑制の効果があったりと、こういったところでも腸内細菌が関わってくるんですね。

いろんな役割があるので、腸内細菌自体は重要であることが分かります。

短鎖脂肪酸のお仕事

短鎖脂肪酸の働きは、脂肪の蓄積を抑えたり交感神経を刺激すると言われています。

これは特有の受容体が存在しているからであります。

まず、脂肪の蓄積を抑えるという話ですが、

脂肪には、GFR43という受容体があります。

ここの受容体が、短鎖脂肪酸を受け取ることで、インスリンシグナルの抑制が発生します。
※この受容体をブロックしてしまうと、肥満になるリスクがあるらしいです。

これは、無駄にエネルギーを蓄積しない状況がつくれるということです。

特にダイエット時においては、この短鎖脂肪酸の働きは重要だといえます。

また交感神経を刺激する受容体は

GFR41という受容体です。

同様にこの受容体が短鎖脂肪酸を受け取ると、ノルアドレナリンの分泌が促進されます。

そうすることで、交感神経が高まり、エネルギー代謝が良い状態になるのです。

これら2つの作用により、脂肪の蓄積を抑制し、交感神経を刺激することで、代謝が良くなるといった効果の恩恵で、ダイエット時にプラスに働いてくれることが分かるかと思います。

ただ、GFR41からノルアドレナリン分泌の働きに拮抗するのが、

ケトン体です。

糖質をカットするケトジェニックダイエットをして、ケトン体が生まれてくると、短鎖脂肪酸の働きである交感神経刺激を抑制してしまうと言われています。

ホルモンの生成にも腸内細菌が関わっていることをお話してきたかと思いますが、短鎖脂肪酸も関係してきます。

短鎖脂肪酸がつくられることで、インクレチンが分泌され、このインクレチンの働きにより、血糖値の急上昇を防ぐことができます。

SIBOの恐ろしさ

この短鎖脂肪酸をつくるためには、腸内細菌のバランスが重要でしたね。

SIBOという状態では、正直難しいです。

よく、善玉菌は良いイメージがあるかと思いますが、本来あるべき場所ではないところで増えすぎてしまうことは、身体にとって良くない作用を生み出すということです。

SIBOとは、小腸内細菌異常増殖症

これの病態として本来は、大腸に最も多い腸内細菌が、小腸で異常に増殖してしまった状態のことを指します。

SIBOの状態で腸内細菌の餌になるものが入ってきてしまうと、過剰にガスを発生させてしまいます

腸内細菌の種類にもよるのですが、水素ガス・メタンガスを発生させます。

これらの発生によって、ガスがたくさん出ることがあり得、お腹の張も出やすいことが考えられています。

小腸の細胞同士がタイトジャンクションという形で連結しているのですが、ガスの発生により、物理的な圧を加えてしまい一部を破壊してしまう可能性があります。

実際に、SIBOの方の約半数が、リーキーガット症候群であったとのこと。

このリーキーガット症候群というのは、腸漏れ症候群ともいわれ、免疫系に良くないものです。

SIBOの症状

SIBOに当てはまりそうな症状ですが、

腹部膨満感や腹痛、ガスの発生、便秘や下痢を繰り返す。

この便秘と下痢に関しては、水素ガス優位なのか、メタンガス優位なのかで発生するかで変わってくるところです。

あと、ゲップや胸焼けですね。

小腸でガスが発生するので、そこで圧力が強くなると口の方へ昇っていきゲップとして出ますが、逆流してしまうケースもあるらしく、そこで胸焼けとして感じることもあり得ます。

以上、このような症状を感じた時、もしくは食後にこのような症状が出た時は、もしかしたらSIBOの可能性があると疑ったほうが良いかと思います。

SIBOの原因

①小腸の動きが悪くなる
②ストレス
③抗生物質の乱用
④胃酸の分泌が少なくなる

以上のことが影響として考えられます。

①小腸の動きが悪くなる
空腹時に小腸の蠕動運動がおこり、大腸に余分なものを送らない働きがあるのですが、空腹の時間が短くなってしまうと小腸の働きが悪くなります。睡眠中この働きが強まるのですが、睡眠時間が少ないと小腸の働きを悪くしてしまうことにもつながります。

②ストレス
過度なストレスがかかっていると、それが腸内細菌や自律神経系に影響を及ぼし、腸の蠕動運動を妨げることに繋がります。

③抗生物質の乱用
腸内細菌自体を直接殺してしまいます。

④胃酸の分泌が少なくなる
胃酸というのは、小腸で異常に細菌が増えないよう調整をしてくれる作用があります。胃酸の分泌が少なくなってしまうと、小腸の細菌が増えやすい状態になることが考えられます。しかも、日本人は胃酸の分泌が少ないです。梅干しなどで、胃酸の分泌をサポートしてみてはどうでしょう?

また、小腸で増えてしまった腸内細菌に餌を与えないということも重要ではないでしょうか?

それが、SIBO改善の栄養学的アプローチ方法になるでしょう。

低FODMAP食でSIBO改善

①低FODMAP食※腸内細菌に餌を与えない

FODMAPとは発酵性の糖質です。
オリゴ糖・乳糖・フルクトース・ポリオールといった食べ物を避けます。
こういったものを避けることにより、ガスの発生を抑制すれば、細菌に餌が届かず死んでしまい減らすことができるという考えです。

2週間程度、低FODMAP食を試してみましょう。もしかしたら症状が回復するかもわかりません。
※低FODMAP食
玄米・十割そば・グルテンフリー食品・オートミール・こんにゃく・かぼちゃ・ジャガイモ・ブロッコリー・バナナ・いちご・ベリー等

※高FODMAP食
大麦・小麦・パン・ラーメン・パスタ・うどん・トウモロコシ・ケーキ・サツマイモ・キムチ・にんにく・豆類・玉ねぎ・リンゴ・アボカド等

②胃酸の分泌のサポート

美味しそうと思う感覚(匂い・見た目)を脳相で感じ取り、食べる前から胃酸を分泌し始めます。食材からのサポートだと、梅干しや酢の物がオススメです。それでも難しい場合もはサプリメントも試してはどうでしょう?

オススメサプリメント:ベタインHCL

消化不良を感じている方にもオススメです。

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