オーバートレーニング症候群とは?症状・原因・対策を徹底解説

こんにちは!

パーソナルトレーナーの井上裕司です。

このブログは、パーソナルトレーナー・医療従事者・専門的に学びたい方を対象とした内容を発信しています。

トレーニング効果を最大限に引き出すには、「負荷」と「回復」のバランスが不可欠です。
しかし、過度なトレーニングが続くと、自律神経系のバランスが崩れ、パフォーマンス低下や慢性的な不調を招くことがあります。

それが、いわゆるオーバートレーニング症候群。

トレーナーや競技者こそ知っておきたい、「休む力」の重要性について、今回は科学的に掘り下げていきます。

🧠オーバートレーニングとは?

休むことも「トレーニング」のうち

「最近、眠れない」「なんだか体が重だるい」「食欲もない」。
こうした症状が、ハードなトレーニングを続けているアスリートに現れることがあります。
これはオーバートレーニング症候群と呼ばれる状態で、体のストレス応答システムが正常に働かなくなってしまったサインかもしれません。

運動と回復はセットでひとつ

運動をすると、筋肉や神経は一時的に疲労します。
しかし、しっかり休養をとることで身体は回復し、以前よりも強くなる「超回復」が起こります。
この「運動 → 疲労 → 回復 → 成長」というサイクルがトレーニングの基本です。

ところが、過度なトレーニングを続けると、このサイクルが崩れてしまいます。
疲労がたまったまま回復が追いつかなくなり、交感神経(緊張・興奮を司る神経)が働きっぱなしの状態になってしまうのです。

交感神経が休まらないとどうなる?

交感神経が過剰に働き続けると、以下のような不調が起きやすくなります:

・寝つきが悪くなる/眠りが浅くなる

・食欲が落ちる

・倦怠感・集中力の低下

・気分の落ち込みやイライラ

・ケガや筋肉痛が治らない

これは、体が常に「戦闘モード」になっていて、修復や回復がうまくいかない状態。
その結果、ストレスが蓄積し、パフォーマンスもメンタルも大きく崩れてしまいます。

「追い込む」だけでは強くなれない

アスリートの世界では「限界を超えろ」「自分に負けるな」といった言葉がよく聞かれます。
確かに、ある程度の負荷をかけなければ成長はできません。

ですが、それと同じくらい大切なのが休むこと。
負荷をかけるからこそ、それに見合った回復時間が必要なのです。

日常生活のストレスと同じ

私たちは日々の生活の中でも、仕事や人間関係など様々なストレスを受けています。
そのストレスが大きすぎたり長く続くと、心身に不調が現れることがありますよね。
トレーニングでも同じで、「過剰な刺激(ストレス)」が続くと、心も体も壊れてしまうのです。

疲れを感じたら、あえて「休む」勇気を

トレーニングの質を高め、パフォーマンスを最大化するためには、意識的に「休養」を取ることが重要です。
疲労感が強いときや、いつもと違う体調の変化を感じたら、一度立ち止まる勇気も必要です。

休むことは、怠けることではない

むしろ、「休むこともトレーニングの一部」だと考えるべきです。

※本記事は、NSCA-CPT(全米ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)の資格を有する講師によって、科学的根拠と実務経験に基づいて執筆されています。

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