マグネシウムの働きと効果。インスリンとの関係性。
こんにちは!
パーソナルトレーナーの井上です。
皆さんはマグネシウムについてどういうイメージをもっていますでしょうか?
今までいろんな栄養素についてお話をしてきましたが、
マグネシウムは、最も注目されているミネラルなのではないでしょうか?
例えば、身体の中の酵素に対して、ビタミンやミネラルというのは、補酵素(酵素の補助)として、働くわけなんですけど、マグネシウムは300個以上の酵素に働いてくれるのです。
もしかしたら、まだ判明されていないだけで、今後この数は増えていくのではないでしょうか?
舌下吸収といって、ベロの下から吸収されることも分かっており、マグネシウムは食べ物として摂取するだけではなく、マグネシウムの液体を身体に塗ることによって、疲労回復の効果も期待できるので、お風呂の中に入れるマグネシウムの粉も売っているくらいです。
実際どのような効果があるのかお話をしていきたいと思います。
カルシウムとマグネシウムのバランス
マグネシウムは、骨の構成成分の一つであります。
他には、カルシウムやリンが骨の構成成分として多いのですが、3番目に多いのがマグネシウムなのです。
骨の構成成分としては、カルシウムのほうが多く、
一般的には、だいたい4:1の割合といわれていますが、
学者の方により違う意見もあり、2:1の割合で適切であると言っている人もいるくらいです。
それくらい、このカルシウムとマグネシウムの比率が非常に重要である。
では、このバランスが崩れてしまうと、どうなってしまうのでしょうか?
例えば、カルシウムの濃度が圧倒的に高くなってしまって、マグネシウムの濃度が足りないといった食生活を続けていると、
身体の中でホメオスタシス(恒常性)というシステムが働き、マグネシウムとの濃度の差が生まれてしまうと、骨を削ってカルシウムを捨てようと働いてしまう可能性が考えられるというわけです。
特に乳製品のカルシウムとマグネシウムの濃度の比率は、圧倒的にカルシウムの方が高く、マグネシウムがほとんどないため、バランスがすごく悪いです。
乳製品の摂取のしすぎは、骨に対して良い影響を与えないのではないか?と実際に多くの研究で仮説をたてられているのです。
乳製品を多く摂取している国は、骨粗鬆症も多いとのこと…
マグネシウムの機能
マグネシウムはインスリンの感受性を高めてくれます。
※インスリン感受性とは、インスリンの効き
インスリンというのは、糖の代謝に関わってきますよね?
インスリンがうまく分泌されない方を糖尿病といいます。
つまり、マグネシウムがインスリンの感受性を高めてくれるということは、糖の代謝関わってくるということです。
また、ビタミンB群とともに、たんぱく質の吸収にも大きく関わっており、ATP(エネルギー源)の合成にも関わっていますので、エネルギーをつくり、代謝を促す役割として、マグネシウムは非常に重要な栄養素だということです。
糖質を多く摂取する方は、ミネラルであるクロム、ビタミンB1とともに、マグネシウムの摂取をしていかなければなりません。
遺伝子情報の機能
RNAやDNAといった遺伝子情報の機能が正常に働くためには、マグネシウムが必要だといわれています。
遺伝子異常を起こしてしまうのが、遺伝子組み換え食品や有害ミネラル。
遺伝子異常が起きることがガンになるということなのです。
それを防ぐ意味でも、マグネシウムは必要であるといえます。
神経伝達機能
マグネシウムは交感神経を働かせる役割があります。
カルシウムは反対の副交感神経を働かせるので、夜にミルクやココアを飲むと良いと言われています。
つまり、マグネシウムが十分摂取されていなければ、身体が活発に動くことができないということです。
筋肉の力発揮
マグネシウムが交感神経
カルシウムが副交感神経
カルシウムで働く副交感神経は、睡眠時に働かせたいものであるため、激しい動きには向いていないと思われるのですが、
カルシウムは筋肉の収縮(力発揮)
マグネシウムは筋肉の弛緩(緩む)
このことからわかるのが、どちらか一方のみの摂取ではなくバランスなのです。
お互いにあべこべの作用を補い合っているということです。
精神疾患との関係性
例えば、統合失調症や鬱といったメンタル系に関わる疾患の患者というのは、
根本の原因となるのは幼児期に親からの愛情を受けることがなかった、感じることなく育ってしまったといった、家庭環境に問題があった方が多いとそれがスタンダードとしていわれています。
そういった方の腸内細菌を見てみると、
セロトニンの分泌量が圧倒的に少ない。
ビフィズス菌が少ない。
つまり、腸内環境が良くないのでは?と言われているのです。
マグネシウムというのは、精神疾患の方が少ないであろう幸せホルモンであるセロトニンに依存しているのです。
腸によってセロトニンが作られる場合においては、マグネシウムが一緒に存在しないと相互に働くことができないのです。
鬱だったりの精神疾患の患者に処方する薬には、
・ナイアシン
・葉酸
・ビタミンB6
・マグネシウム
以上が処方されることが多いです。
その他病気との関係性
インスリンの感受性にマグネシウムが関わってくるということは、
マグネシウムが不足し、インスリンの感受性が悪くなれば、糖尿病になる可能性があるといえます。
糖尿病には、一型糖尿病と二型糖尿病、先天性と後天性があります。
糖尿病の95%は後天性である。つまり生活習慣が原因であるということですね。
糖尿病って、糖質を過剰に摂っているのでは?と思われがちではありますが、どうなのでしょうか?
極端な糖質制限をしてしまう方。糖質関係なく肥満の方。こういった方も糖尿病のリスクは非常に高いのです。
こういった方というのは、糖質の代謝に必要なビタミンB1、クロムと同じようにマグネシウムも意識することも非常に重要だと考えています。
心筋梗塞も関係してきそうなんです。
心臓や血管は結局何でできていいるのかというと、筋肉なんです。
カルシウムの過剰摂取が続いてしまうと、筋肉はどんどん収縮していきます。
そうすることによって、高カルシウム血症や、血中の濃度が高まりすぎてそれが結晶化してしまったり、血栓や尿路結石も同様ですね。
血管の壁にくっついてしまったのが原因で通り道が細くなってしまう。
あるいは、筋肉の収縮しすぎによる血管の弾力性の低下に繋がってしまう。
その結果、心筋梗塞の症状がでてしまう可能性が上ってしまうと考えられているのです。
つまり、マグネシウムとカルシウムは、どのような面からみてもバランスよく摂取していくことが重要であるということです。
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