こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。
~ココナッツオイルのイメージと私の考え~
ココナッツオイルは、ダイエットに効果的で健康に良いというイメージが広まっています。アルツハイマーの改善や脂肪燃焼に役立つとされ、コーヒーに混ぜて朝食代わりに飲む方もいます。
しかし、これらの効果について私の見解をお伝えします。

ココナッツオイル単体の効果は証明されていない
ココナッツオイルが直接アルツハイマーを改善したり脂肪燃焼を促進したりする科学的証拠はありません。
ココナッツオイルを摂取するとケトン体をエネルギー源として使いやすくなる可能性があり、これが間接的にアルツハイマー予防や脂肪燃焼に繋がると言われています。
つまり、通常の糖質を含む食事にプラスして摂っても同じ効果は期待できません。ココナッツオイルのみを摂取し、他のエネルギー源を制限した場合にのみ効果が見込めるということです。
脂肪の種類とココナッツオイルの特徴
脂質は大きく分けて、
飽和脂肪酸(常温で固体)
不飽和脂肪酸(常温で液体)
に分類されます。
ココナッツオイルは常温では液体に見えますが、気温が下がると固まるため飽和脂肪酸に属します。肉やバターと同じ分類です。
さらに脂肪酸は、長鎖・中鎖・短鎖脂肪酸に分かれ、ココナッツオイルは「中鎖脂肪酸」です。
中鎖脂肪酸はエネルギー変換効率が高く、MCTオイルも同じ分類です。過剰摂取は便秘改善を通り越して下痢を引き起こすこともあります。
ココナッツオイルも吸収が速いため、便通改善効果が多少期待できるでしょう。
ココナッツオイルを積極的に足す必要は?
飽和脂肪酸は身体に必要な脂肪酸ですが、ココナッツオイルだけに頼る必要はありません。多くの食品に含まれており、摂りすぎには注意が必要です。
むしろ過剰摂取で動脈硬化や冠状動脈疾患のリスクが増える可能性が指摘されています。
現在の脂肪摂取をココナッツオイルに置き換えるなら良いですが、単純に足すことは推奨できません。
他の油との比較
例えばピーナッツオイルはオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸が豊富で、一般的に健康的とされています。
比較研究では、
・ココナッツオイルは善玉コレステロール(HDL)と抗炎症作用のあるγ-リノレン酸を増やす傾向があった
・ピーナッツオイルは不飽和脂肪酸が多く健康効果が期待される
という結果が出ています。
総じて、ココナッツオイルの健康効果は「劇的に良い」というわけではなく、逆に悪影響もそれほどないという印象です。
結論
私は、ココナッツオイルを積極的に他人に勧めることはありません。
ただし、既に摂取している飽和脂肪酸(バターなど)をココナッツオイルに置き換えるなら、悪くはないと思います。
日々の食生活や体質に合わせて、賢く油を選ぶことが大切です。
※本記事は、新R25に掲載された実績を持ち、トレーナー養成スクールの講師としても活動する井上裕司が監修しています。
健康・栄養・トレーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断や治療を目的としたものではありません。
体調や症状に不安がある方は、必ず医師や専門の医療機関にご相談ください。
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