プロテインの新常識?カゼインペプチドと遅筋・心筋の関係

生理学
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こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。

「カゼインペプチド」という言葉を聞いたことがありますか?

プロテインやたんぱく質サプリに注目している方なら、一度は目にしたことがあるかもしれません。
でも、“ペプチド”ってそもそも何?と思った方も多いのではないでしょうか。

今回は、たんぱく質とアミノ酸の関係から「カゼインペプチド」の効果まで、わかりやすく解説していきます。

ペプチドって何?たんぱく質との違い

たんぱく質とは、アミノ酸が数十〜数百個以上結合した大きな分子のことを言います。

しかし、このままでは分子が大きすぎて体内に吸収できないため、消化酵素によって少しずつ分解されていきます。

そして、アミノ酸が約50個未満にまで分解された状態になると、それは「ペプチド」と呼ばれるようになります。

ペプチドの特徴|消化がラクで吸収が早い

ペプチドはたんぱく質よりも小さいため、消化・吸収がスムーズなのが特徴です。
また、単一のアミノ酸だけを摂取するのと違い、アミノ酸バランスも偏りにくいため、栄養的にも優れているとされています。

そのため、たんぱく質よりも早く吸収されるのに、安全性が高いというのが、ペプチドの大きな魅力です。

カゼインペプチドの効果とは?

ここからが本題です。

カゼインとは、牛乳などに含まれるたんぱく質の一種。
このカゼインをあらかじめ分解してペプチドにしたものが「カゼインペプチド」です。

興味深いのは、カゼインペプチドを摂取することで、特定のトレーニング効果が高まるという研究報告があることです。

実験結果:カゼインペプチド+軽い運動で効果アップ?

ある研究では、肥満マウスを使った実験において、カゼインペプチドを摂取しながら低強度のトレーニングを行ったところ、次のような効果が確認されました。

・遅筋繊維や心筋の増強

・ミトコンドリア酵素活性の向上

・mTOR経路(筋肉合成のスイッチ)の活性化

このような効果は、通常の低強度トレーニングだけでは得られなかったものであり、カゼインペプチドとの併用がポイントになったと考えられています。

ただし、効果は“遅筋”に限定?

この研究では、速筋繊維(瞬発系の筋肉)には効果が見られなかったことも報告されています。
つまり、カゼインペプチドの作用は、持久力や心肺系に関わる筋肉=遅筋や心筋に限られている可能性があります。

まとめ|カゼインペプチドは「持久系」に向いている?

まだまだ研究段階ではありますが、カゼインペプチドには以下のような期待が持たれています。

✅ たんぱく質よりも吸収が早く、アミノ酸のバランスも良好
✅ 軽い運動と組み合わせることで遅筋・心筋の強化が期待できる
✅ ただし速筋(パワー系)への効果は限定的

持久系トレーニングをしている方や、心肺機能を高めたい方にとって、カゼインペプチドは興味深い選択肢になるかもしれません。

今後の研究にも注目したい成分ですね。

※本記事は、健康・栄養・トレーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断・治療を目的としたものではありません。
症状や体調に不安がある場合は、必ず医師や専門家にご相談ください。

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著者
トレーナー育成講師

運動 × 栄養 × 体づくりの専門家
ブログ記事200本以上を執筆し、
正しい知識をわかりやすく発信中。

保有資格
・NESTA-PFT
・NSCA-CPT

経歴・活動
・パーソナルトレーナー
・リラクゼーションセラピスト
・トレーナー養成スクール講師
・トレーナーアカデミー講師
(年間500回以上の講義)
・転職キャリアアドバイザー

実績
・トレーナー300名以上育成
・SNS総フォロワー数 20,000人以上
・新R25に掲載実績あり
https://r25.jp/articles/928885030159646720

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