🍓いちごの栄養と最新エビデンス｜脳・心臓・腸を守るスーパーフルーツの秘密

こんにちは！
トレーナー育成講師の井上裕司です。

「いちご」は見た目も味も魅力的な果物ですが、その栄養価の高さはあまり知られていないかもしれません。
最新の臨床研究やレビューからは、ビタミンC、食物繊維、ポリフェノール、フラボノイドなどが豊富で、認知機能向上／心臓血管の健康／腸内環境改善など幅広い効果が期待されています。
本記事では、成分の詳細から最新の研究成果、さらに効果的な食べ方まで、わかりやすく紹介します。

1. いちごに含まれる主要な栄養素とその働き

1-1. ビタミンC・葉酸・ミネラル

生のいちご100gあたり、ビタミンCは推奨量の100％以上、葉酸やマンガン、カリウムが豊富に含まれます。非常に低カロリー（約33kcal）で、食物繊維も適度に含まれており、健康に貢献できる果物です

1-2. ポリフェノール・フラボノイド（アントシアニン、エラグ酸など）

いちごには、アントシアニン（例：ペルラゴニジン-3-グルコシド）や多種類のエラグ酸系タンニンなど強力な抗酸化物質が含まれています。
これらは炎症抑制、抗酸化、代謝改善に寄与することが報告されています 。

2. 最新研究から明らかになった健康効果

2-1. 認知機能と抑うつ改善効果

米シンシナティ大学のRCTでは、50〜70歳の被験者を対象に、24gのフリーズドライいちご粉末（約2カップ分）を90日間摂取させたところ、記憶処理能力の改善や抑うつ症状の軽減が認められました 。

2-2. 認知処理速度と血圧の改善

別の研究では、26g/日 のフリーズドライいちご粉末摂取により、認知処理速度が向上し、収縮期血圧が低下し、抗酸化力も上昇したことが報告されています 。

2-3. 心血管病リスク低減

2024年の大規模レビューでは、47の臨床試験と13の観察研究から、「いちごはLDLコレステロールの低下、トリグリセリドの改善、炎症マーカーの低下に有効」と結論づけられました 。

さらにメタ分析によると、いちご摂取でCRP（炎症マーカー）が0.63 mg/L 減少し、総コレステロールやLDL‑コレステロールの改善も確認されています 。

2-4. 腸内環境と血糖コントロール

食物繊維やポリフェノールには腸内善玉菌の増殖を助けるプレバイオティクスの働きが期待されます。
また、低GIであるため、血糖上昇が緩やかであり、インスリン抵抗性への予防効果も示唆されています 。

3. 栄養価を最大化する食べ方のコツ

3-1. フレッシュでも冷凍でも効果あり

冷凍／フリーズドライでもポリフェノールやビタミンは保持されるため、季節を問わず健康効果を得られます。
特に1日の目安は、約1〜2カップ（150g前後）の摂取が推奨されます 。

3-2. 葉や芯も活用可能

いちごの葉やヘタには抗酸化・抗炎症作用を持つ成分が豊富で、スムージーやお茶など加工して取り入れる工夫も話題です 。

3-3. 一緒に摂りたい食材との組み合わせ

ヨーグルト、ナッツ、オートミール、バナナなどと合わせてビタミン・プロテイン・脂質をバランスよくすると、吸収が促進され効果もアップします。

4. 摂取の注意点とリスク

• アレルギーに注意：口腔アレルギー症候群などの報告あり
• 低FODMAP 原因になる可能性（IBSなどの方）
• 一般的な洗浄を忘れずに：農薬や汚れの除去が重要です

5. まとめ：いちごは「美味しく賢く健康習慣を支える果物」

いちごは、ビタミンC、食物繊維、抗酸化ポリフェノールなどの栄養素に加え、最新臨床研究で 認知改善／心血管リスク低下／腸内環境改善などへの効果が明らかになってきています。
フレッシュでも冷凍でも手軽に取り入れられる万能果実で、1日150g前後の習慣的な摂取がおすすめです。

※本記事は、新R25に掲載された実績を持ち、トレーナー養成スクールの講師としても活動する井上裕司が監修しています。
健康・栄養・トレーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断や治療を目的としたものではありません。
体調や症状に不安がある方は、必ず医師や専門の医療機関にご相談ください。

参考文献・引用

1. Liz Neporent, “Study on Strawberries and Brain Health Bears Fruit” (Psychiatrist.com, 2023) (Psychiatrist.com)
2. Delaney K. et al., “Strawberries modestly improve cognition and cardiovascular health…” (Nutrition, Metabolism & Cardiovascular Diseases, 2025) (News-Medical)
3. Charoenwoodhipong et al., “Strawberry intake on human health…” (Crit Rev Food Sci Nutr, 2024) (EurekAlert!)
4. California Strawberry Commission, meta-analysis and randomized trial review (2023) (California Strawberry Commission)
5. Giampieri et al., review on strawberry phytochemicals and health (Food Funct. 2015) (PubMed)
6. Verywell Health, “Eating strawberries regularly…” (2025) (Verywell Health)
7. Medical News Today, nutrient profile and health overview (older) (メディカルニューストゥデイ, Verywell Health)
8. Better Homes & Gardens, edible leaves benefits (Better Homes & Gardens)