ホメオスタシスを理解しよう!健康を意識した長期ダイエットのコツとは
こんにちは!
パーソナルトレーナーの井上です。
「明日からダイエット始めます!」っていう時全部やってしまってないですか?
それってもったいないですよ?
ちょっとずつやればいいのでは?と思うわけなんですよ。ちょっとだけ頑張ってみて体重が落ちなくなってきたら、また更にちょっとだけ頑張るという感じですね。
でも、それをやってみると結構体重が落ちるのに時間がかかります。
長期的にゆっくり落とすのでもOK!是非参考にして頂ければと思います。
体脂肪が減るペースとは?
結果をすぐに求めているのであれば、別のダイエット方法になってしまいます。
極端なやり方は、NGです。例えば、
”明日から何も食べない”
”野菜だけしか食べない”
“有酸素運動をたくさんしてみる”
これを実行すると、長続きしないか、すぐに停滞してきちゃうんですよ?落ちなくなるんです💦体重が…
こんなに頑張っているのにー( ゚Д゚)
筋肉量を増やしたいのであれば、
バルクアップの原則という記事で説明している摂取量>消費量の関係でなければならないという話をしてきました。
👇上級編はこちら
POF理論、分割法
ダイエットになると困りますよ💦逆です。
摂取量<消費量
必ずこういった関係でなければなりません。消費量が高い状態ですね。
この時に、「ダイエット始めるぞ!」といっぺんにやろうと「よし、ちょっとしか食べないぞ!」という考えでやってしまうとしましょう。
仮に1日の消費量を2000kcalとしましょう。
その時の1日の摂取量が同じ2000kcalだった場合、これって体重が変わらないはずです。
増えもしないし、減りもしない。
でも、すぐに痩せたい人は摂取量を凄く減らそうとするんです。
1000とか800とか💦
仮に摂取量を800kcalとした場合どうなってしまうのでしょうか?
消費量との差は1200kcalになりますよね?
(2000-800=1200)
この1200という部分。この分の脂肪を減らすことができるという計算になります。
では一日どのくらい減るのでしょうか?
体脂肪1kgあたり、約7200kcalもあります。この摂取量と消費量との差が7200に到達して初めて体脂肪が1kg減るはずです。
つまり、摂取量800kcal・消費量2000kcalの場合、6日で1kgの体脂肪が減らせるということです。
ですので、最初のうちは体重は結構減ります。プラス水分だって抜けるので、もっと減るでしょう。
ただこれが1ヵ月とか2ヵ月とか。ずっと摂取量を800kcalで過ごせば、とんでもなく体重って減っていくはずですよね?
でも人間ってそういう体になってないんですよ。
ホメオスタシス
人間にはホメオスタシス(恒常性)というシステムがあります。
これはなにかというと、一定に合わせようとする力が働きます。人間は変化を嫌うんですね。
例えば、季節の変わり目って基本的には人間って嫌いなはずです。体調悪くなる方いますよね?
・血圧とかもそうです。大きく変動しないよう一定を保とうとします。
・血糖値だってそう。いろんなホルモンを活用して一定に保とうとします。
・体温だってそう。暑くなったら汗かいて冷まそうします。
・筋肉量も同じくどんどん増えづらくなる。
・ダイエットも一緒です。
体が一定に合わせようとしてやがて止まります。
仮に消費量2000kcalに対して摂取量を1200kcalとします。人間って変化を嫌います。どんどん凄いスピードで体重が減っていきます。
「やばい!!」と体が反応するわけですね。そこで一定に合わそうとする力が働き、どんどん1200kcalに合わせようとします。2000kcalから1700→1500→1200と消費量が下がってしまうんですね。
ということは、代謝が悪くなるということです。
摂取量1200kcal 消費量1200kcal。この状態だと差がないんですね。
「体重が落ちない!」と焦ってしまうんです。
体重が停滞した時の人間の間違った反応とは?
ここまできたらほとんどの人はどういう行動をすると思いますか?
「摂取量をもっと減らそう…」という人もいれば
「消費量をもっと上げよう…」という人もいる。
この消費量の上げ方は、運動量や強度を上げようとします。有酸素運動をもっとやっちゃうとか💦なんとか摂取量と消費量の差をつくろうとします。
こんなことをしてしまったら栄養失調ですよ?体壊します…まさに不健康まっしぐらって感じですね。
あとは、我慢できず爆食してしまうかです。
反動で3000kcal食べてしまったとかなったらリバウンドの危険性大ですね。代謝が悪い状態で食べ過ぎてしまえば、当然そうなります。
これがリバウンドの一例であり、他にもリバウンドの原因はあるのです。
ですので、急激にやらずにちょっとずつやろう!ということをいいたいわけなんですよ。ちょっとずつやったら消費量の落ち方は緩やかになっていきます。一気に代謝が下がらないということです。
一気に体重を落とそうとする方は、一ヶ月から二ヶ月で完全に体重が止まってしまうケースがほとんどです。
パーソナルジムの短期集中コースの一例ですが、
一ヶ月目はすごく結果がでるんですよ。
二ヶ月目から落ちるペースが減っていき、
三ヶ月目はほとんど変わらない…
コースが終わり、元の生活に戻したらリバウンド💦だから二ヶ月~三ヶ月コースというのが多いんですね。結果が出やすい期間なんで…
酷いところだと、リバウンドさせて、もう一回通わせるとか…
ちょっと悪口になってしまったのでここで止めておきますね。
停滞を打破するテクニック
ホメオスタシスという機能を極力発動しないよう、ちょっとずつでいいんですよ?
消費量2000kcalに対して、例えば1700kcal。そうすると差が300kcal
こうなってくると体脂肪1kg減らすのに結構時間がかかってしまいますよね?
結果はなかなかでてきませんが、本来健康的に痩せるのであればこれでいいんです。
しかし、ホメオスタシスという機能が働きいずれ消費量が1700kcalになってきます。
これで体重が減らなくなってくるので、また少し摂取量を減らせばいい。摂取量1500kcalとか
ただし、このサイクルをずっとやればいいかというと、そういうわけではありません。
下限はあります。
一つは半年間という期限を設ける。もう一つは摂取量の下限です。
(下限の求め方はいずれ記事にします)
仮に下限が1500kcalだったとします。
ここから先さらに摂取量を落とすと、栄養失調になり不健康です。健康を継続したままダイエットすることが難しくなってしまいます。
では、1500kcalで体重が止まってしまった場合、どうしたらいいのでしょうか?
代謝を復活させてあげればいいのです。
消費量が1500kcalまで落ちてしまったのであれば、元の2000kcalまで戻して代謝をあげればいいのです。
では、2000kcalに戻すにはどうしたらいいか?
摂取量を増やせばいいのです。
1500kcalから2000kcalに徐々に増やします。
ある程度体重は増えると思いますが、いずれ止まります。その頃には代謝が復活していることでしょう。
この代謝を復活させてあげる期間は2週間~3週間必要です。
この時注意なのが、カロリーさえ守れば何食べてもいいというわけではありません。
規則正しい生活をおくり、質のいい食材を選択し、栄養バランスを考えた内容であること。
(いずれ記事にします)
お菓子やジャンクフード等、健康に悪い食生活をおくってしまうと、せっかく減らした脂肪がこの期間である程度付いてしまう可能性がありますので基本NGです。
消費量が2000kcalまで戻りましたら、またダイエットを再開すればいいのです。
これが理想のダイエット法です。