糖質制限反対!ダイエットでも糖質は摂取するべきだ!
こんにちは!
パーソナルトレーナーの井上です。
一時期流行った糖質制限ダイエット。
今でも頑張っている人いますでしょうか?
向き不向きがありますので、成功している人もいれば失敗している人もいるはずです。
先に結論だけ申しますと、私は糖質制限には反対しております。
ここでは、糖質をカットすると体内でどのようなことが起きてしまうのか?を解説していきたいと思います。
糖質制限をしている理由とは?
糖質制限をするってことは、糖質はダイエットにおいていらない栄養素と思っているから制限してしまっているのでしょうか?
なぜ、糖質制限するのか?
①早期に体重が減るから
すぐに体重が減る理由は水分によるものです。
糖質は、体内で水分と結合しやすく、糖質1gあたり3mlの水分を含んでしまいます。その糖質が入ってこなかったら、一緒に結合していた水分がなくなってしまいますので、その分の体重はすぐ減るということです。
水分がなくなるということは、見た目にも影響しますよね。むくみが抑えられたり、顔だってシュッとする。痩せたようにも見えるというわけです。
②血糖値の上昇を防げる
糖質を摂取すると血糖値があがります。それをインスリンが出ることにより一定値まで下がるという反応がおこります。このインスリンが出ている時に脂肪細胞に栄養を運んでしまうというリスクがあります。
当然、糖質を摂らなければ血糖値の急激な上昇は起きません。
インスリンも出ないから、脂肪に行くリスクがなくなりますよね?
③糖化を防げる
血糖値が高い状態が続いたり、果糖を摂取したりすると体内で”糖化”という反応が起きてしまいます。
余ってしまった糖分と、体内にあるたんぱく質が結合し、そこに熱が加わると、
終末糖化産物(AGEs)というこれ以上代謝することができない老廃物が生まれます。
このような現象を”糖化”っていうんです。
この終末糖化産物というのは毒性があり、あらゆるところに影響を与えます。
※シミ・シワ・動脈硬化・アルツハイマー・老化の促進など
糖分をとらないことにより、これらのリスクを回避できるという考えなのでしょう。
④脂肪をエネルギーに変換できる
糖質が入ってこなかったら、人間の体っていうのは新しく糖質を生もうとする反応が起きます。その材料となるのが脂肪です。脂肪を糖質に変えて血糖値を一定に保とうとするんです。
これを糖新生といいます。
※糖新生について詳しく解説!
糖新生のシステムを学ぼう!ダイエットに必要な食事回数とは?
これで体脂肪がどんどん燃えてくれる状況が作りやすくなるので、結果痩せるという考えです。
以上これらを理解して糖質制限の指導をしているのであればまだいいと思います。最悪なのが、これらすら分かっていないのに糖質制限の指導をしていることです。
「すぐに痩せるから~」程度しか答えられないのはマズいですよ💦
私はこれらを理解しているのに、それでも糖質は摂るべきだと考えています。
なぜ、糖質を摂らせるべきなのか?
①インスリンの感受性
”インスリンの感受性がある”状態とは、インスリンの反応が良いということです。簡単にいえば、一つ一つのインスリンが優秀だということ。
”インスリンの抵抗性がある”状態とは、インスリンの反応が悪いということです。簡単にいえば、一つ一つのインスリンの能力が低下しているということ。
ダイエット中に、糖質を食べたほうがいい理由というのは、インスリンの感受性を維持したいからです。
インスリンは血糖値を下げる際に分泌されるホルモンです。このときインスリンが優秀な場合、少ない量で血糖値を下げてくれるんですよ。
インスリンが少ないということは、脂肪細胞に栄養が行ってしまうリスクっていうのが少なくなりますよね?
これが、痩せやすい体質作りに繋がるんです。
一つ一つのインスリンの機能が低下している状態になると、数で補おうとインスリンを大量に出して血糖値を下げようとします。結果、栄養が脂肪に行きやすいということになります。
これが、インスリンの抵抗性がある状態です。
インスリンは膵臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌されます。インスリンを大量に出すことにより、膵臓が疲れます。疲れると、やがて膵臓の機能が低下しインスリンを大量に出せなくなります。
インスリンの量が少なくなると、血糖値がなかなか下がってくれないんですよ?高血糖の状態が続いてしまうんですね。
これが糖尿病です。
では、糖質制限するとどうなってしまうのでしょうか?
仮にもともとインスリンが正常に働いていたとします。
この状態で糖質をカットした場合、血糖値はそこまで上昇しませんよね。ということはインスリンがでません。
ここです。インスリンが出ないんですよ?
膵臓が、「もうインスリン必要なくない?」という反応がおき、インスリンの能力が低下します。つまり、徐々にインスリンの抵抗性が強くなってしまいます。
この状態で、我慢できず糖質を大量に摂取。もしくはダイエット終了したから元の食生活に戻して糖質を大量に摂取。
どうなっちゃうか想像できます?
この状態でインスリンの能力が高ければ、脂肪が増える量は少なくて済みますが、抵抗性が高い状態で糖質を大量に摂取してしまったら…
リバウンドです!
糖質をカットする生活が続けば続く程、リバウンドしやすい体になっていくということです。
健康にいいわけないじゃないですか?インスリンが全く出ない生活をしてるんですよ?糖尿病の人と一緒ですよね。
糖質制限している人って糖尿病と一緒なんですよ。同じ生活をしちゃっているんです。
ですので、ダイエット中でもインスリンの感受性が高い状態をキープしたいんですよ?できるだけ。なぜなら、ダイエット終わった後に太りやすい体質ではなくて、リバウンドしない痩せやすい体質になってほしいからです。
では、インスリンの感受性が高い状態をキープするにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、糖質をこまめに摂取するです。ダイエット中でもインスリンを常に出してあげるです。だからお腹が空腹になることはよろしくないんです。インスリンが少ない量で、常に働いている状態がベスト。だから食事の回数もダイエット時は増やしてあげる。
②血管の柔軟性
血管って柔軟性があるほうがいいです。
血管の柔軟性がないと、中の血流が増えた時に血管が広がりづらくなります。広がりづらくなると、血管の壁を押す力が増え、血圧が高くなります。
この柔軟性を良くしてくれるのが、一酸化窒素(NO)という物質です。
この一酸化窒素(NO)という物質は、インスリンが出ることによって産生されやすくなります。
一酸化窒素(NO)がしっかり作用することにより、血管年齢が若くなるということですね。
そういうことを考えると、インスリンの分泌量が糖質をカットすることにより少なくなってくると、血管の柔軟性に作用する一酸化窒素(NO)の分泌量も少なくなってしまい、
血管の柔軟性を確保する機会が減るというリスクが発生してしまう可能性があるということです。
特に高齢者の方は普段からある程度糖質を摂取しておくと、この血管年齢が実年齢よりも若くなるのではないか?と考えることができます。
③筋肉の分解を防止
糖質だけではなく、たんぱく質でも防ぐことができます。常に血液に満たされている状態であればある程度は抑制できると思うんですよ。
ただし、糖質を制限してしまうとたんぱく質の摂取量は増えてしまいますよね?
肉や魚などの中にはBCAAというアミノ酸が含まれています。筋トレ後に飲むプロテインにも当然含まれています。このBCAAが筋肉の分解を防いでくれるのですが、
過剰摂取することによって、デメリットが発生してしまうので気を付けてください。健康を害してしまうのです。
④セロトニンを分泌
糖質を摂取すると、セロトニンの分泌量を促します。糖質を制限して、たんぱく質の量が増えてしまう。つまり
BCAAを過剰に摂取していると、脳内にセロトニンが蓄積しにくくなってなってしまいます。
セロトニンは”幸せホルモン”と呼ばれるもので、精神を安定させる働きがあります。
ダイエット中しんどいですよね?💦その時に精神を安定してくれるセロトニンが減ってしまうと、場合によっては、過食に走ってしまうかもしれない。うつ、摂食障害の危険性も考えられるのです。
ダイエットを続けるコツは、如何にセロトニンを分泌させるかです。
あと、セロトニンは”睡眠ホルモン”と呼ばれるメラトニンの材料です。
セロトニンが減れば、メラトニンも減り、結果睡眠の質の低下も考えられ、サーカディアンリズムの調整もうまくいかない可能性もあります。
いったいなにを制限すればいいのか?
なんでも食べていいですよ!ってわけでもないんです。
私だって、制限させるものはあります。
・血糖値の急上昇
・糖化反応
これいいわけないですよね?私も分かっているんですよ?
糖質を摂取し、この2つの反応を極力させないためにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、”単糖類・二糖類を制限する”です。
種類はいろいろありますが、現代人が多く摂取してしまっている代表的な食べ物が
砂糖です。
糖質は食べたほうがいいという考えではありましたが、砂糖はダメですよ?🙅
砂糖は糖質に分類され、血糖値の急上昇・糖化反応が非常に起きやすいんです。
砂糖食べてもOK!お菓子食べてもOK!っていうのは絶対ないです。カロリーを守っててもダメです。
では、どういう糖質だったらOKか?
それは、”複合炭水化物”です。
複合炭水化物とは、食物繊維が含まれたでんぷん(糖質)のことです。
中でもGI値が低いものにしてください。血糖値の急上昇・糖化反応というのが少ない糖質だからです。
食べ物でいうと、穀物・芋類・野菜
糖質は摂取する。ただし、複合炭水化物に限る。ということです。
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