酸素濃度と糖質分解の関係。アドレナリンと糖質分解の関係
こんにちは!
パーソナルトレーナーの井上です。
生理学の基本的な知識は、すべての運動指導者にとって必要な科目です。
少しでも参考になればと思いますので、是非ご覧ください。
酸素濃度と乳酸
酸素が足りない状況下で運動すると、乳酸は多く作られるのでしょうか?
おそらく多く作られるのでは?と思うのです。
酸素が足りない状況では、ATPが作られづらく、ADPと無機リン酸の濃度が高くなるため、糖質の分解が加速します。
糖質が分解されれば、それがピルビン酸になり、 分解が加速するほど、乳酸に代謝されますね。
こういうことから考えられるのは、高所などの酸素濃度が低いところで運動すると、通常の環境より乳酸が産生されやすいと言えるのではないでしょうか?
ただし、実際には高所で運動しても乳酸が多く産生されるとは言いけれません。
なぜかというと、酸素濃度は低い高所では、糖質の分解を抑制する反応も起こるからであります。
また、身体がこの酸素濃度に慣れてくると、乳酸の量は低下してきます。
結論、酸素が足りないからというより、糖質の分解量が乳酸産生と関係してくると思うのです。
アドレナリンと乳酸
アドレナリンは、糖質の分解を高める働きがあります。
無酸素性作業閾値を超えてくると、急激に乳酸の分泌量が増えるように、アドレナリンも運動強度が高いと多く分泌されてきます。
安静時(緊張・興奮・不安・恐怖など)で、アドレナリンが通常より多く分泌された際、乳酸が運動中同様、上昇する可能性があるみたいです。
アドレナリンが分泌され、糖質の分解が多くなり、結果乳酸量が上昇したと考えられます。