こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。
「無意識に食べ過ぎてしまう」「満足感を感じにくい」「空腹でイライラする」――
こうした食に関わる悩みには、実はホルモンや血糖値の波、さらには習慣や心理状態が密接に関係していることがあります。
本記事では、食欲に関わる主なホルモンやそのはたらき、日常で取り入れやすい工夫について、わかりやすくまとめました。

1️⃣ 食欲に影響する代表的なホルモンたち(一般的な情報)
インスリン
糖質を摂取することで分泌され、血糖値を調整する働きを担うとされています。
適量の糖質があることで満腹感と満足感を支え、筋肉にも栄養を届ける働きがあると考えられています。
レプチン
脂肪細胞から分泌され、満腹中枢を刺激すると言われています。
過食を防ぐ方向へ働くとされる反面、過剰な脂肪蓄積がある場合は「効きにくくなる」ことも伝えられています。
グレリン
空腹時に高まりやすいホルモンで、食欲をかき立てる作用があるといわれています。
レプチンとバランスよく分泌されることで、自然な満腹感が生まれやすくなるとされています。
CCK・PYY・GLP‑1
食事が小腸に達した時に分泌される消化管ホルモンで、満腹感を増すとされます。
特にしっかりと噛む固形食がこれらの分泌を促す可能性があると考えられています。
セロトニン
幸せホルモンとも呼ばれ、精神の安定や満足感、食欲の安定に関係すると言われています。
トリプトファンというタンパク質由来アミノ酸から作られ、睡眠のリズムにも影響する可能性があります。
2️⃣ 「空腹」と「食欲」は違う?その見分け方とは
用語 | 特徴 |
---|---|
空腹感 | 血糖値が低下したときに自然に起こる、生理的なサイン |
食欲 | ストレスや習慣、時間帯などによって変動する心理的な傾向 |
たとえば、「糖質を急激に抜く」「我慢ばかりする」などの状況では、空腹感ではなく“食欲”が強まりやすい傾向があると考えられています。
3️⃣ 日常生活でできる食欲コントロールの工夫(参考例)
✅ よく噛んで固形食をゆっくり食べる
咀嚼によって胃が満たされやすくなり、ヒスタミンや満腹ホルモンの分泌にもつながる可能性があります。
✅ 食事後の満腹感には最低15分の余裕を
胃が膨らんでから満腹中枢が刺激されるまでに時間がかかるとされるため、早食いは満足感を減らす可能性があるといわれています。
✅ 温かいスープや汁物を前菜に取り入れる
胃をゆるやかに膨らませ、食欲を満たしやすくする効果があると考えられています。冷たい飲料より満足感を得やすいとされています。
✅ 間食や糖質の摂りすぎを避けつつ、ある程度の量は許容する
控えすぎず、食事に含む糖質や脂質の量を調整しながら、バランスよく栄養を摂ることが満腹感の安定につながると考えられています。
✅ 食事中はテレビやスマホを見ず、“食事に集中する”習慣
情報に気を取られず、目の前の食事に意識を向けることで、満足感の質を高めやすいと言われています。
4️⃣ なぜ「我慢だけのダイエット」は続きにくいのか
頻繁な空腹やストレスを受けると、心理的な反発(リアクタンス)が起こりやすくなる可能性があります。これは「禁止されるほど欲しくなる」心の仕組みとも言われます。
ホルモンバランスや血糖値の波が頻繁に起こると、飢餓モードとなって食欲がコントロールしづらくなる傾向があります。
5️⃣ まとめ:食欲をコントロールするために大切なこと
ホルモンの働きや体の仕組みを理解することは、自己管理につながるヒントになります。
健康的な食事とリズム、噛むこと、体温の維持、集中した食事時間などは、日常で簡単に取り入れられる工夫です。
食欲をコントロールするのは「我慢」ではなく、「理解」と「生活の工夫」が鍵となります。
※本記事は一般的な知見をもとに作成した情報提供記事です。特定の体調や健康状態に関する相談については、医師や専門家へのご相談をおすすめします。
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