ベージュ脂肪細胞を増やそう!脂肪の仕組み徹底解説!

こんにちは!
パーソナルトレーナーの井上です。

脂肪には種類があります。

その脂肪を分解し、エネルギーへ変換してダイエットしていこうと頑張っている方は多いのではないでしょうか?

その分解のメカニズムを知っておくだけで、更に効率よく行うことができ良い結果がでるでしょう。

それぞれに特徴がありますので、解説していきたいと思います。

体脂肪を詳しく知ろう

脂肪の種類でいうと、

皮下脂肪・内臓脂肪

という分け方ができます。こちらそれぞれ特徴がありまして

皮下脂肪は脂肪の分解が起こりにくい
内臓脂肪は脂肪の分解が起こりやすい

と言われています。それはなぜでしょうか?

脂肪を分解するためのホルモンがあるのですが、このホルモンの受容体の数が違うからなんです。

内臓脂肪の方が、脂肪を分解するホルモンの受容体が多いので、分解されやすい・脂肪が落ちやすいといえるのです。

脂肪細胞というのは、円の形で表現されていることが多いのですが、単体で存在しているのではなく、複数のものが形作っているものになります。

この脂肪細胞には脂肪滴というものが含まれています。

構造としては、約60%~80%が脂質で構成され全身の皮下に存在しています。

肥満が起こるときの脂肪細胞の変化ですが、

①脂肪細胞の中の脂肪滴のサイズが大きくなる
②脂肪細胞の中の脂肪滴の数が増える

こういうことがおきて肥満状態になっていくということです。

通常の成人の方の脂肪滴のサイズが直径70㎛~90㎛だといわれています。

肥満の方は脂肪滴のサイズが通常よりも大きく直径100㎛~110㎛を記録することが多いのです。

このサイズの方のBMIは27~28のやや肥満の方に該当するらしいです。

BMI40以上になってくると、最大直径130㎛~140㎛にもなります。

さらに脂肪滴の数が増えるという反応が起きてきます。

脂肪分解のメカニズム

脂肪滴にはβ3受容体というものが存在していて、この受容体に脂肪を分解するホルモンである

カテコールアミンというホルモンが分泌されると、このβ3受容体に結合されます。

結合された結果の反応として、脂肪の分解というものが行われます。

この脂肪の分解が行われるためには、

血流が、カテコールアミンを運び、β3受容体に結合されなければならないので、血流が悪いと、脂肪は分解されにくくなるということが言えます。

血流に関わってくるのが、自律神経になります。

自律神経の中の交感神経が刺激されれば、血管に指令を与え血流が変化し、ホルモンを運びやすくする。結果脂肪の分解が進むというわけです。

この交感神経は脂肪に直接付着していなく、脂肪の周りにある毛細血管に付着しています。

ですので、こういう流れですね。

交感神経が働き、毛細血管の血流が増加。血流が増加することによりホルモンが運びやすくなり、脂肪の受容体に結合しやすくなる。結果脂肪の分解が進む。

交感神経の働きからスタートしているので、運動をして、交感神経がしっかり働いてくれる状況を作ったほうが、当然ダイエットには良いということが言えるのです。

脂肪の分解した後のお話

脂肪が分解されると遊離脂肪酸という形で血液に流れていきます。

この遊離脂肪酸が血液に増えすぎると問題が起きてきます。

慢性的な炎症が起きるようになりインスリンの抵抗性が高くなってしまいます。

このインスリンの抵抗性が高くなると、インスリンの能力が下がってしまい、血糖値が高い状態が続いてしまいます。

この血糖値を下げようとインスリンが働くのですが、能力が低いので過度に分泌しようとします。

過度に分泌されれば、脂肪細胞に栄養が行きやすくなります。

過度の分泌により急激に下がりすぎた血糖値は、今度は基準値まで上げようとストレスホルモン

コルチゾール・グルカゴンが分泌されます。

このストレスホルモンは、脂肪の分解の抑制に働いてしまうので、脂肪が分解されずらい体になってしまう。

・筋肉はインスリンの抵抗性がおきやすい
・脂肪はインスリンの抵抗性がおきにくい。

抵抗性が高くても脂肪に運ぶ能力は変わりませんのでグルコース等がどんどん蓄えられていくのです。

この脂肪細胞の中にグルコースが蓄えられると、脂肪の合成が促進されやすくなってしまいます。

結論、脂肪の急激な分解は遊離脂肪酸が血液に増えすぎることにより、マイナスの結果へと繋がってしまうのです。

脂肪の分解自体はダイエットにとって重要ではありますが、急激に脂肪の分解がしたいがために、

無理なダイエットをしてしまう

と実は体にとってマイナスであると言えるので、急激な体重減少は極力やめておいたほうがよろしいのではないのでしょうか?

脂肪合成の経路(グリセロール3リン酸経路)

糖質を過剰に摂りすぎた場合と脂質を過剰に摂りすぎた場合

この2つが脂肪合成が促進されやすいと考えられます。

それはなぜでしょうか?

まず糖質を過剰に摂りすぎた場合

糖質を摂取すると血糖値を下げようとインスリンが分泌されます。

このインスリンが細胞に働きかけることによって、GLUT4という受容体にホルモンが結合し、そこからグルコースが各組織に運ばれます。

グルコースの余剰分は脂肪細胞の中に入ってきます。

そのグルコースがアセチルCOA→マロニルCOA→パルミチン酸

という形で変化していきます。

最終的にグリセロール3リン酸経路といわれる場所へと入っていきます。

リソホスファチジン酸→ホスファチジン酸→ジアシルグリセロール

そのあとにトリグリセリド(中性脂肪)に変換されるという流れがあるんですね。

過剰な糖質を摂取すると、過剰にインスリンが分泌される。そうすると、過剰にグルコースが脂肪細胞に運ばれてしまいます。

脂質を過剰に摂りすぎた場合

脂質を過剰に摂ると、モノアシルグリセロールというものができてきます。

それからジアシルグリセロールに変わり、トリグリセリド(中性脂肪)に変わります。

これでわかるように、脂質は脂肪に変わりやすいというのが分かると思います。

糖質の場合、いろんな物質に変換してようやく時間をかけてトリグリセリド(中性脂肪)に変わったかと思いますが、脂質はすぐにトリグリセリド(中性脂肪)に変わってしまいます。

脂質を過剰に摂取している食生活だと、糖質の代謝がかなり落ちてしまうといわれています。

ようは、糖質をエネルギー源として使いにくい体になってしまうということです。運動する際、かなり悪影響ですよね。

筋肉をしっかり増やしたいと考えた場合、高脂質食だと、糖質の代謝が上手くいかないことが原因で、トレーニング効率が結果悪くなることが考えられるのです。

糖質制限ダイエットの場合、そういった食事になりがちですよね。

糖質を摂らない分、脂質を多く摂ってしまう。結果糖質の代謝が下がる。

ダイエットに必要な脂肪細胞を増やす?

内臓脂肪と皮下脂肪と大きく分けて2つありますが、

それと別で細胞にも種類があります。

白色脂肪細胞
褐色脂肪細胞
ベージュ脂肪細胞

この3つになります。

白色脂肪細胞

一般的にダイエットで落としたい部分になります。

脂肪滴のサイズが大きいです。

エネルギーを貯蔵し、約80パーセントが脂肪です。

全身の皮膚の下に分かれて広がっています。

褐色脂肪細胞

ダイエットにとってプラスに働いてくれます。

脂肪滴のサイズが小さく、数が多いです。

毛細血管を多く含んでいますので、褐色なんですね。

血管が多く含んでいるということは、そこにたくさん血流がいっているということなので、

代謝に凄くいいんです。酸素や栄養素が十分に運ばれやすいためです。

代謝が良くなるということは熱を生み出しやすくしてくれるということです

糖質、脂質等をエネルギーとして使って、熱として産生してくれますので、ダイエットにとってプラスに働いてくれるというわけです。
※余ってしまった糖質、脂質をエネルギーとして使ってくれる

さらに、ミトコンドリアが豊富に存在します。
これも多くのエネルギーを作り出すことができます。

あと交感神経がたくさん広がっています。
交感神経というのは、エネルギーを作り出す時にも働いてくれるものです。

交感神経が働き、毛細血管の血流が促進され、ミトコンドリアに栄養と酸素が届きやすくなり、熱をどんどんエネルギーとして産生してくれる

よく【肩甲骨を動かして、褐色脂肪細胞が刺激されることにより活性化して痩せやすくなる】という話があります。肩甲骨周りや鎖骨周り、腋窩(脇)にたくさんこの褐色脂肪細胞が存在するからです。
※実際にそんなことが起こりえるかどうかは、証明された話ではありません

褐色脂肪細胞にどういった刺激が入るとエネルギーを消費してくれるのでしょうか?

それは、寒冷刺激です。

冷たい!寒い!といった刺激が入ることによって、褐色脂肪細胞内のミトコンドリアが活性化し、熱を産生してくれます。

昔は、成人になると褐色脂肪細胞が消えてしまうといわれていましたが、実際にはそんなことはないみたいです。(加齢に伴い、数自体は減るらしい)

褐色脂肪細胞の反応がしやすい、しにくい等は、個人差があるみたいで、

痩せている方の方が反応がしやすいとのことです。

だからといって、冷たいシャワーをずっと浴びるとか、水風呂にずっと浸かるとかは止めてください💦体調悪くなるかも…

寒い季節に、暖房を極力制限する、たくさん洋服着こまない等で

少し寒いなー程度で調節してあげるといいかと思います。

外部から体温調節(暖房、服)しすぎると、自律神経系が弱まり、内部からの体温調節(熱)をする力が弱まってしまう可能性もあります。

※褐色脂肪細胞の数を増やすことは無理です。

ベージュ脂肪細胞

褐色脂肪細胞に似た働きをしてくれます。
同じような形で熱を産生してくれるということです。

白色脂肪細胞からベージュ脂肪細胞に変化してくれます。
つまり、ベージュ脂肪細胞の数は増やせるということです。

変化するための刺激
①寒冷刺激
②運動刺激
③空腹刺激

この3つの刺激がベージュ脂肪細胞へと変化するために必要な刺激になります。

褐色脂肪細胞のみを考えるのではなく、ベージュ脂肪細胞に変化させるという意識も同時に行うことが重要になります。

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