こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。
ダイエットがうまくいかない理由の一つ「ホメオスタシス」
「ダイエットを始めたけど、しばらくすると体重がなかなか減らなくなった」
こんな経験はありませんか?
これは多くの人が直面する「停滞期」と呼ばれる現象です。
実はこの停滞期、身体の自然な仕組み「ホメオスタシス(恒常性)」が関係しています。
ホメオスタシスは、身体の状態を一定に保つための調整機能で、急激な変化を嫌います。
つまり、ダイエットでカロリーを減らしても、身体が省エネモードに切り替わることで代謝が下がり、体重減少が止まってしまうのです。
この記事では、ホメオスタシスの働きを理解したうえで、無理なく続けられる健康的なダイエット方法について解説します。

ホメオスタシスとは?身体の安定を守る仕組み
ホメオスタシスとは、身体の内部環境を一定に保とうとする働きです。
たとえば、暑いときに汗をかいて体温を調整したり、血糖値が上がるとインスリンを分泌して下げたりするのもホメオスタシスの一例。
ダイエット中に摂取カロリーが減ると、身体は「飢餓状態かも」と判断してエネルギー消費を抑えようとします。
このため、基礎代謝が下がり、同じ生活をしていても消費カロリーが減ってしまうのです。
ダイエット中の停滞期|ホメオスタシスの影響
ダイエットを開始すると、最初は食事制限や運動の効果で体重が減っていきます。
しかし、身体がホメオスタシスによって代謝を落とし始めると、体重減少が緩やかになり、いわゆる停滞期に入ります。
この停滞期は多くの人が挫折しやすいポイントですが、実は身体が調整している正常な反応です。
焦って極端な食事制限や過剰な運動をすると、栄養不足や疲労が蓄積しやすく、逆に健康を害する恐れがあります。
ホメオスタシスを考慮した無理なく続けられるダイエット法
ホメオスタシスの働きを理解したうえで、無理なく効果的に体重を減らす方法を紹介します。
1. 少しずつ摂取カロリーを調整する
急激にカロリーを減らすのではなく、まずは1日の摂取カロリーを少し減らすことから始めましょう。
例えば、普段の食事量から約200〜300kcal減らす程度が目安です。
身体が慣れてきたら、また少しずつ減らしていくことが理想です。
2. 適度な運動を取り入れる
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を毎日取り入れることで、基礎代謝の維持を助けます。
急激な激しい運動は避け、継続しやすいペースを保つことがポイントです。
3. 栄養バランスを整える
ジャンクフードや偏った食事は控え、タンパク質、野菜、良質な脂質をバランス良く摂ることが大切です。
栄養が不足すると筋肉量が減り、代謝が落ちやすくなるため注意しましょう。
4. 休息と睡眠をしっかりとる
睡眠不足はホルモンバランスを崩し、代謝低下や食欲増進の原因になります。
質の良い睡眠を確保することで、身体のホメオスタシスを正常に保つことができます。
体重が停滞したときの対処法
停滞期が長く続くと、ついカロリーを大幅に減らしたり、激しい運動を増やしたくなりますが、これはおすすめできません。
おすすめの対処法は以下の通りです。
- 一時的に摂取カロリーを少し増やし、身体の代謝を回復させる
- 食事内容を見直し、栄養バランスを整える
- 運動の種類を変え、身体に新しい刺激を与える
- 十分な休息をとって疲労を回復する
これらを組み合わせることで、ホメオスタシスによる代謝の低下を和らげ、再び体重減少が進みやすくなります。
ホメオスタシスを味方にして長期的に健康的に痩せる
ホメオスタシスはダイエットの「敵」のように感じられるかもしれませんが、実は身体を守る大切な機能です。
この仕組みを理解し、焦らず無理なく体重を減らすことが、健康的でリバウンドしにくいダイエットの秘訣。
長期的な視点で、生活習慣の改善や食事の見直しを続けていきましょう。
まとめ
- ホメオスタシスは身体の状態を一定に保つ自然な仕組み。
- ダイエット中の停滞期はホメオスタシスによる代謝低下が原因の一つ。
- 急激なカロリー制限や過剰運動は健康リスクが高い。
- 少しずつ摂取カロリーを減らし、適度な運動とバランスの良い食事を心がける。
- 十分な休息と睡眠も代謝維持に重要。
- 停滞期は一時的にカロリーを戻し代謝を回復させることが効果的。
ホメオスタシスの働きを味方につけて、健康的で無理のないダイエットを続けていきましょう。
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