こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。
私たちの食卓には、日々多くの食品が並びますが、実は何気なく食べている「小麦・麦・そば・野菜」には、健康を支える栄養がたっぷり詰まっていることをご存じでしょうか?
今回はそれぞれの食材の栄養的な特徴や働きを、栄養学の視点からわかりやすく解説していきます。

小麦の種類と栄養成分
パン、パスタ、うどんなどでおなじみの小麦。
実は「薄力粉」「中力粉」「強力粉」と種類があります。
薄力粉:お菓子やてんぷらの衣などに使用
中力粉:うどんに使われることが多い
強力粉:たんぱく質含有量が多く、パンづくりに適する
小麦のたんぱく質と脳機能
小麦には主に「グリアジン」「グルテニン」というたんぱく質が含まれ、これらが水と合わさることで「グルテン」となります。
このグルテンが加水分解されると、グルタミン酸が生成されます。
グルタミン酸は、神経伝達物質の材料となり、脳の働きに関与するアセチルコリンの合成にも関与しています。
ただし、パンに使用される強力粉は精白度が高く栄養が乏しいため、白いパンだけで栄養を補おうとするのは不十分です。
👉 ライ麦パン、全粒粉パン、胚芽入りパンなどの方が栄養価ははるかに高く、健康的です。
麦ごはん(麦飯)の栄養効果
麦飯とは、白米に精製していない大麦(ひき割り麦)を混ぜて炊いたご飯のこと。
・ビタミンB1・Eが豊富
・脚気予防・神経機能サポートに効果的
・便通改善・高血圧予防にも効果あり
大麦にはホルデイン、アルブミン、グロブリンなどのたんぱく質が含まれ、グルタミン酸も豊富です。
消化のスピード
白米:50gを消化するのに約1.5時間
麦飯:同じ時間で約100g消化可能
👉 消化が早く、エネルギー効率の良い食品でもあります。
そばの栄養と薬効
そばは、病人食や回復食としても用いられる栄養価の高い食品です。
・ビタミンB1・B2・D・Eが豊富
・たんぱく質含有量が高く、消化吸収も良い
・アルカリ性食品で、体内の酸性バランスを整える
・黒いそばが◎
そばの黒い外皮には、腸内環境を整え、便通改善や利尿作用があります。
また、抗酸化成分のルチンが毛細血管を保護し、高血圧や動脈硬化の予防に役立ちます。
✅ シスチンも含まれており、美肌効果や抗老化も期待できます。
※日本のそばにはつなぎとして小麦粉が含まれることが多く、茹でる際に栄養が流れやすい点は注意。なるべく全粒そば・十割そばを選ぶようにしましょう。
栽培野菜の持つ薬効:野菜の色に注目!
青緑野菜(葉物野菜)
代表例:ほうれん草、小松菜、かぶの葉 など
・太陽のエネルギーで育つ野菜
・クロロフィル(葉緑素)が豊富 → 鉄分を含み造血作用あり
・マグネシウムが多く含まれるが、カルシウム吸収を妨げることも → 調理して中和が必要
・青緑の野菜は「食べる太陽エネルギー」
ゆでたりする手間はありますが、その分、血をつくり、元気を支えるパワー野菜です。
根菜類(大地が育てた野菜)
代表例:ごぼう、にんじん、大根など
・土の中でミネラルを吸収し成長
・腸の働きを助け、ビタミン・ミネラルが豊富
・盲腸予防、便通改善、血液浄化にも効果
・根菜類は、腸の大掃除屋さん
しっかり食べることで、免疫力や体内環境を整えるサポートになります。
パセリの知られざる薬効
料理の付け合わせとして残されがちなパセリ。
でも、実はとんでもなく優秀な野菜なんです!
・ビタミンA・C・カルシウム・鉄分が豊富
・ピネン・アピオールが腸内の有害バクテリアを抑制
・消化促進・食中毒予防・造血作用あり
古代ギリシャやローマでも薬草として重宝されていたパセリ。
現代では肉食中心の食生活による腸内環境の悪化が問題になっています。
👉 そんな時こそ、パセリで腸内をリセットしてみてはいかがでしょう?
まとめ:自然の食材を、栄養ごといただこう
・小麦は精製度より“全粒”や“混ぜもの”が◎
・麦飯は消化がよく、栄養価も高い万能ごはん
・そばはルチンやビタミンが豊富な“健康麺”
・青緑野菜・根菜・パセリは“体を整える天然の薬”
「健康に良さそうだから食べる」のではなく、“なぜいいのか”を知って食べることで、あなたの食生活がもっと豊かになります。
※本記事は、新R25に掲載された実績を持ち、トレーナー養成スクールの講師としても活動する井上裕司が監修しています。
健康・栄養・トレーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断や治療を目的としたものではありません。
体調や症状に不安がある方は、必ず医師や専門の医療機関にご相談ください。
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