こんにちは!
トレーナー育成講師の井上裕司です。
日本は古くから「豊葦原瑞穂(とよあしはらのみずほ)の国」と呼ばれ、米を主食とする文化を築いてきました。
そんな米の中でも、もみ殻だけを取り除いた未精製の米=玄米は、日本の風土にもっとも適した完全食とも言われています。
しかし、江戸時代以降、精製された白米が主流になり、その結果、栄養不足による「脚気(かっけ)」などの病気が増加した歴史もあります。
本記事では、玄米の栄養価と健康効果について、科学的視点と生活への取り入れ方を交えて解説していきます。

白米と玄米の違いとは?
白米の特徴:
・主成分はでんぷんと約7%のたんぱく質
・栄養の多くは精製時に削られ、ほぼ糖質源として機能
玄米の特徴:
・糖質に加え、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富
・特に注目すべきはビタミンB1の含有量が白米の4倍!
ビタミンB1が不足すると…
倦怠感、手足のしびれ、集中力の低下、イライラなどが現れます。
学校の朝礼などで倒れてしまう子どもが多いのも、実はこの栄養不足が関係している可能性があります。
玄米に含まれる優秀な成分たち
ビタミンB2 皮膚を丈夫にし、脂質の代謝・酸化防止に関与
ナイアシン 抗がん作用・神経機能サポート
ビタミンD 骨の形成と維持に必須
ビタミンE 老化予防・不妊や流産の予防にも関与
イノシトール 肝機能を高め、脂肪肝やコレステロール抑制に効果
ベータシステロール 制がん・解毒・体力増進作用が期待できる
γ-オリザノール 自律神経の調整・ストレス軽減・ホルモンバランスの正常化
👉 これらの栄養素は、玄米ならではの強みです。精製してしまうと大部分が失われてしまいます。
玄米の“浄化力”とは?
玄米の外皮(ぬか)には、豊富な食物繊維が含まれており、腸内環境を整える力があります。
・腸の働きを助けて便秘解消や大腸がん予防にもつながる
・糖の吸収をゆるやかにし、糖尿病予防にも効果
さらに、玄米は一口100回噛めとも言われています。これは以下のような理由からです。
・唾液中の酵素が活性化し、消化と血液浄化を助ける
・過食を防ぎ、満腹感が得やすくなる
・咀嚼により「パロチン(若返りホルモン)」分泌促進
・脳の刺激になり、認知機能や集中力の向上も期待
現代の子どもたちは、麺類やスイーツなど柔らかくて噛まない食事が多く、顎や頭蓋の発達に影響を与えているとも言われています。
農薬が気になる?玄米と安全性
「玄米は農薬が多いから心配…」という声もありますが、実際にはこんな報告もあります。
・玄米を食べて農薬被害にあったという実例はほとんどなし
・過去にはカドミウムや水銀が検出されたこともあるが、フィチン酸による解毒作用が確認され、体外に排出されやすいと言われています
また、玄米に含まれるγ-オリザノールは、自律神経を正常に保つ働きがあり、異物の吸収を抑え、嘔吐・下痢などの“防御反応”を促すとも考えられています。
もちろん、無農薬・自然栽培の玄米が理想的ですが、それが手に入らなくても、過剰に心配しすぎる必要はありません。
病人・幼児も玄米を食べていいの?
答えは「はい、でも段階的に」です。
玄米に慣れていない人の始め方
- 七分づきや胚芽米からスタート
- 徐々に身体を慣らして、2週間~1ヶ月後に玄米へ
幼児への与え方
よく炊いた玄米をさらに薄い味噌汁で煮て与える(生後8~9ヶ月~)
炒り玄米にするとより消化が良くなりおすすめ
玄米は“体に良いから”といって無理に押しつけると逆効果。
まずは美味しく、楽しく食卓に取り入れる工夫が大切です。
まとめ:玄米は、ただの主食ではない
玄米は、
栄養価が非常に高く
食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富で
解毒・免疫・ホルモン調整までサポートする
まさに「自然が作った完全食」。
あなたの食生活に、少しずつ“本来の米のかたち”=玄米を取り入れてみませんか?
※本記事は、新R25に掲載された実績を持ち、トレーナー養成スクールの講師としても活動する井上裕司が監修しています。
健康・栄養・トレーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断や治療を目的としたものではありません。
体調や症状に不安がある方は、必ず医師や専門の医療機関にご相談ください。
コメント
[…] 👇玄米について詳しく解説!白米と玄米の違いは?玄米の素晴らしさを力説! […]
[…] 👇玄米について詳しく解説!白米と玄米の違いは?玄米の素晴らしさを力説! […]