こんにちは!
トレーナー育成講師の井上です。
「食べないダイエット」はもう時代遅れ!
健康的にダイエットを始める時、「一体どれくらい食べていいのか」迷ったことはありませんか?
かつては「とにかく食べない」ダイエットが主流でしたが、現在は“しっかり食べて痩せる”ことが正解とされています。
では、どのくらい食べて良いのでしょうか?
その指標になるのが、除脂肪体重(Lean Body Mass)です。

除脂肪体重とは?|まずは“痩せてもいい部分”を知る
除脂肪体重とは、体脂肪を除いた体重のこと。筋肉・骨・臓器・水分など、生命維持に必要な組織の合計重量を指します。
計算方法はとてもシンプル:
体重 × 体脂肪率(小数)= 体脂肪量
体重 − 体脂肪量 = 除脂肪体重
例:
体重:60kg
体脂肪率:10%(=0.1)
体脂肪量:60 × 0.1 = 6kg
除脂肪体重:60 − 6 = 54kg
この「54kg」をベースに、摂取カロリーを計算していきます。
1日の摂取カロリーの目安=除脂肪体重 × 40
除脂肪体重に40をかけることで、ダイエット中でも筋肉を落とさず、代謝を維持しながら健康的に痩せられる摂取カロリーの目安が求められます。
例:
54kg × 40 = 2160kcal/日
このカロリーを基準に食事を整えていけば、無理なく、リバウンドしにくい減量が可能です。
状況別のカロリー調整方法|×40だけじゃ足りない場合も
ただし、この「×40」はあくまで目安。
人によっては、これでも痩せないケースがあります。
以下のように調整してみましょう。
✅ 食事管理をある程度していた人
×40でも減らないなら → ×35に減らして様子を見る
✅ ダラダラ食べていた生活から一転した人
お菓子や外食中心だったなら、×45でも痩せ始めます
✅ どうしても早く結果を出したい人
一時的に ×30~35 に設定。ただし短期間限定で!
⚠️ ×30未満にするのは絶対NGです。
ホルモンバランスが崩れたり、摂食障害のリスクも高まります。
PFCバランスの決め方|健康的に痩せる栄養バランスとは?
摂取カロリーが決まったら、「何をどれだけ食べるか」=PFCバランスを考えましょう。
PFCとは:
P(Protein)=たんぱく質
F(Fat)=脂質
C(Carbohydrate)=炭水化物
ステップ① 脂質:全体の20〜30%
脂質は1g=9kcalなので、摂取カロリーの20%前後を目安にします。
特に女性は脂質を極端に減らすと、生理不順や体調不良を招くため、最低20%以上は確保しましょう。
(男性なら15%前後でもOK)
ステップ② たんぱく質:全体の15%前後
多くの人が体重×2~3gを目安にたんぱく質を摂っていますが、実は15%でも十分です。
減量中は高たんぱくにしすぎると、糖質不足に陥りやすくなるため、体重×1.2〜1.5g程度を目安に設定するとバランスが取りやすくなります。
※たんぱく質を少なめに設定する理由については、別記事で詳しく解説予定です。
ステップ③ 残りは糖質で|50〜60%が目安
意外に思うかもしれませんが、糖質の摂取量は最も多くするべきです。
近年の「糖質制限ブーム」では逆を行っていますが、糖質は脳や神経、筋肉の主要なエネルギー源。
しっかり摂らなければ、代謝が落ち、リバウンドしやすくなります。
「満足感があるのに痩せられる」──
糖質を味方につけるダイエットをぜひ体感してください。
まとめ|除脂肪体重ベースのダイエットはリバウンドしにくい!
・「とにかく食べない」時代は終わり
・除脂肪体重をベースに摂取カロリーを計算
・状況に応じて「×30〜45」で調整
・PFCバランスは脂質→たんぱく質→糖質の順で決める
・糖質は減らさず、正しく摂ってエネルギーに変える
こんな人におすすめの記事でした
・ダイエットがうまくいかない
・食べる量がわからない
・糖質を減らしすぎて体調を崩したことがある
・PFCバランスを一から理解したい
※本記事は、新R25に掲載された実績を持ち、トレーナー養成スクールの講師としても活動する井上裕司が監修しています。
健康・栄養・トレーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断や治療を目的としたものではありません。
体調や症状に不安がある方は、必ず医師や専門の医療機関にご相談ください。
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